どこの老人ホームでも事前見学を受け付けており、短期間の入所によって利用者と同じサービスを受けることができます。介護施設のチェックポイントを事前に整理することによって、体験後も施設のサービスについて具体的に見きわめることができ、本格的な入所をする際の安心材料にもつながります。
介護施設の体験入所の申込方法やその際のチェックポイントについて項目別に見ていきましょう。
老人ホームの見学を申し込むには
老人ホームの体験入所の申込は通常、ケアマネージャーの担当です。自宅での介護が難しくなった際、ケアマネージャーのほうから介護施設への体験入所を勧められる場合が多いようです。
見学をしたいホームをすでにピックアップしている場合は、直接施設に問い合わせることもひとつの方法です。ただ、見学と違って体験入所は介護サービスの一部に含まれますので、体験入所を利用したい場合はいずれにしてもケアマネージャーへの連絡が必要になります。
ホームの様子を見に行くのなら、食事のタイミングがおすすめです。食事は介護施設のスキルや力量が最もよく表れる場面ですので、ホームのおおよその雰囲気をつかむことができます。また、食事時は活気がありますので、余裕があれば入所者とのコミュニケーションをとることもできます。
レクリエーションタイムもひとつのチェックポイントです。独自のレクリエーション活動を工夫している介護施設は利用者目線を貫いていると見てよく、入所後も手厚いケアを受けられる可能性が高いと言えます。
老人ホームの体験や見学でチェックすべきポイント
介護施設を見るのならまず、スタッフと利用者とのコミュニケーションに注目しましょう。利用者の言うことを頭ごなしに否定したり、命令口調で支持をしたりしている施設は要注意です。
特に、老人ホームでは若手スタッフの言葉遣いもチェックポイントで、年上の利用者に対してぞんざいな口調で接したり、幼稚語で話しかけたりするようなら入所は考えたほうが良いかもしれません。
スタッフの働きぶりも要チェックです。忙しいからといって、つねに時間に追われてせかせかと走りまわっているような施設では笑顔がなくなり、利用者へのケアもおざなりになりがちです。
ショートステイも体験になる!
見学でも充分に参考になりますが、あくまでも数時間の訪問であり、それだけで施設の全様を把握することはできません。
本格的な入所を検討しているのならぜひ、定期的にショートステイを利用しましょう。朝から晩まで施設に宿泊できるショートステイなら、その施設のサービスを包括的に受けることができますので、得られる情報が格段に増えます。
ショートステイをコンスタントに繰り返すことによってスタッフとも顔なじみになり、適切なケア方法などを伝えていくことができます。ショートステイを初めて利用する際にはまずケアマネージャーに相談しましょう。
まとめ
老人ホームの入所を検討しているのなら、事前の見学が不可欠です。特に、食事時やレクリエーションタイムの様子を見ておくことによってその施設の雰囲気がわかり、スタッフの力量を見きわめることができます。
ショートステイを繰り返すこともおすすめで、本格的な入所のための予行演習としてスタッフとコミュニケーションをとったり、入所者に自分を知ってもらったりするための準備期間として活用することができます。